目標はちゃんとそこにあるのに、肝心の自分がついてこない。そんな日があります。何をするつもりだったかは、わかっています。ランニング、レッスン、あの章。ただ、どうしても気持ちが向かないのです。ソファが勝ち、夜はいつのまにか消えていき、そこへ二つ目の重しがのしかかります。何もしなかったという罪悪感です。
心当たりがあっても、自分がダメなわけでも、怠けているわけでもありません。エネルギーが低い日は、本気の目標ならどれにでもつきものです。目標にたどり着く人は、そんな日がない人ではありません。そんな日にどうすればいいかを知っている人です。
やる気を待っていても、うまくいかない理由
やる気は、ふつう燃料のように考えられています。まず気持ちが乗って、それから動く。でもエネルギーが低い日には、この順番では止まったままになってしまいます。気持ちのほうが、いつまでもやって来ないからです。
実際には、逆の順番でうまくいくことがよくあります。心理療法の分野でよく研究されている「行動活性化」という方法は、行動がやる気より先に来てもいい、という考え方に基づいています。まず小さくて意味のあることをすると、気分があとからついてくることが多いのです。準備ができたと感じる必要はありません。必要なのは、準備ができていないままでも大丈夫なくらい小さな一歩です。
まず、どんな「やる気が出ない」なのかを見分ける
「やる気が出ない」といっても、中身はさまざまです。そして、それぞれに合う一歩は違います。
| どんな感じがするか | たいてい助けになること |
|---|---|
| 体が疲れている | もっと小さく、やさしいバージョンの一歩 |
| 一歩が複雑すぎる気がする | その中のシンプルな一部分だけ |
| どこから始めればいいかわからない | 考えなくても始められるくらい具体的な一歩 |
| 興味がなくなってきた | 同じ目標への、別の角度からのアプローチ |
どれに当てはまるかを見極めるのは、10秒もあればできます。それだけで、いちばんよくある失敗を避けられます。本当は一歩を小さくすべきなのに、力ずくで押し切ろうとすること。あるいは、本当は新しい何かが必要なのに、一歩を小さくするだけで済ませてしまうことです。
1. やめるのではなく、ハードルを下げる
「ゼロか百か」のわなは、こんなふうに働きます。トレーニングを全部はこなせない、だから何もしない。そうではなく、その日を休みにせずに、一歩のほうを小さくしましょう。30分の代わりに5分。1章の代わりに1ページ。ランニングの代わりに、近所をひと回り歩く。
それではカウントされない気がするかもしれません。でも、ちゃんとカウントされます。小さいバージョンをやることで、目標の糸が切れずに残ります。明日その糸をたぐり寄せるのは、来週ゼロから始めるより、ずっと簡単です。
2. 一歩を、体を動かす具体的な行動にする
エネルギーが低いときは、何かを決めること自体が負担になります。「英語をやる」だと、まず何をするかを選ばなければなりません。そして選ぶことこそ、エネルギーが足りないときにいちばんできないことです。「アプリを開いて、フレーズを5つ声に出して繰り返す」なら、選ぶ必要はありません。
低い日にちょうどいい一歩には、行動と、対象と、ゴールが入っています。「ランニングシューズをはいて、角まで歩いて戻ってくる」のように。
3. 障害をひとつ取り除く
一歩そのものではなく、そこにたどり着くまでが問題のこともあります。始めるまでのあいだに立ちはだかっているものをひとつ見つけて、取り除きましょう。着る服を出しておく、本を枕の上に置く、ファイルを開いて画面に出したままにしておく。最初の一手までの手数が少ないほど、実際に動き出しやすくなります。
4. まずは2分だけ
2分だけやればいい、そのあとはやめてもいい、と自分に言ってみてください。小さな工夫ですが、ごまかしではありません。本当にやめていいのです。それでも、やめずに続けることがよくあります。いちばん難しいのは始めることで、2分あれば、たいていそこを越えられます。
5. 意識して、自分にやさしくする
自分を責めれば前に進める、と思いがちです。でも研究が示しているのは、その逆です。Juliana Breines と Serena Chen の実験では、失敗にセルフ・コンパッション(自分への思いやり)で向き合った人は、ただ励まされた人や何もされなかった人に比べて、2回目の挑戦に向けて、より長く勉強しました。やさしさは、甘えとは違います。もう一度挑戦することを、「できそう」と感じさせてくれるのです。
だから低い日には、いい友だちが声をかけるように、自分に声をかけてみてください。「今日はしんどいね。小さいバージョンをやって、それで勝ちにしよう」。
6. 小さな一歩の日も、数に入れる
ほんの小さな一歩でも向き合えた、エネルギーの低い日にしるしをつけましょう。数週間たつと、そのしるしは、どんなに素晴らしい一日よりも大切なパターンを見せてくれます。何度でも戻ってきている、というパターンです。しんどい日がどんなときに来やすいかもわかるので、そういう日のために、前もって小さな一歩を用意しておけます。
何もしたくない日のための、目標別メニュー
| 目標 | 普通の日 | エネルギーが低い日 |
|---|---|---|
| ランニング | 楽なペースで20分走る | ランニングシューズをはいて、近所をひと回り歩く |
| 語学 | レッスンを1回分やる | 短い音声をひとつ聞いて、フレーズをひとつまねする |
| 執筆 | 新しく800字書く | 昨日の段落を読み返して、一文だけ直す |
| 勉強 | 1時間、問題演習をする | 問題を1問解くか、ノートを1ページ読み返す |
| 家で体を鍛える | 20分のトレーニング | 5分間のストレッチ |
ただの「やる気が出ない日」ではないかもしれないとき
冴えない日や疲れた週は、誰にでもあります。でも、2週間以上、一日の大半で気分が落ち込んでいたり、希望が持てなかったり、ほとんどすべてのことに興味や喜びを感じられなくなっていたりするなら、ただのやる気の問題ではないかもしれません。休んでも回復しない疲れも同じです。どうか、医師やメンタルヘルスの専門家に相談してください。もし自分を傷つけたいという考えが浮かんだら、お住まいの地域の緊急通報番号や、こころの相談窓口に、すぐに連絡してください。小さな一歩は目標を前に進めるよい方法ですが、本当のサポートの代わりにはなりません。
よくある質問
1日まるごと休んでもいいですか?
はい。休むことも、長い目標の一部です。ただ、休む前に2分のバージョンを試してみてください。それだけで糸がつながることも多く、得るものに比べて、失うものはほとんどありません。
何週間もやる気が出ないときは?
まず、上の項目を確かめてください。それに当てはまらないなら、目標に別の角度が必要なのかもしれません。新しい種類の一歩、別の時間帯、あるいは来月に向けたもっと小さな目標。興味を失うことは、失敗ではなく、手がかりです。
どうすれば、やる気を取り戻せますか?
たいていは、待つことではなく、少し動くことで戻ってきます。小さな一歩を終えられた日が何日か続くと、目標についてあれこれ考えるより、ずっと早く気持ちが戻ってくることが多いものです。
その日に合わせた一歩は、Aimoraにまかせる
Aimoraは、まさにこういう日のことを考えて作られました。毎日、目標に向けた具体的な一歩がひとつ届き、「完了の目安」もはっきりしています。多すぎると感じたら、「重い? もっと軽くする」をタップして、引っかかったことを選べます。「エネルギー不足」「複雑すぎた」「わかりにくかった」「興味が続かなかった」のどれかです。次の一歩は、それに合わせて形を変えます。何日か空いたあとは、Aimoraがいちばん小さな一歩から再開します。すでに灯した星は、灯ったままです。
最初の7日間はすべての機能を使えるので、調子のいい日にもしんどい日にも、どんな感じかを自分で確かめられます。